山梨県内でも有害鳥獣としてシカが駆除されています。
残酷なことだけど野生動物と人間が共存するためには必要なことなんじゃないかなーと私は思います。
我が家ではこの駆除されたシカの皮をなめしています。
生き物の命を奪うのですから最後まで無駄にしてはいけない、生かしたいそう思うのです。
2年ほど前だったか夫が『シカ皮をなめしてみよう』と言い出しました。
その頃の私は“なめす”という言葉さえもあまり聞いたことがなかったし、正直言って素人にそんなことができるなんて思っていませんでした。
さらに夫はこう言いました。
『できるだけ環境に優しくて、しかも地場のものを利用して山梨産の“革”をつくろう
これができたら俺は特許を取る
』
この人はすごいことを言い出すなぁと思いましたよ。もうびっくりでしたから。
でも話をよく聞いてみるとなかなかオモシロそうだったので私も一緒に挑戦してみようと思ったのです。
でもねたぶん多くの女性はこんなこと嫌がると思います。
だって生皮ですよ
漁師さんが山から捕ってきて剥いだそのままのものだからまだ血も肉片も毛もついていますからね。
もしかしたら直視できない人もいるかもしれない。
でも私、案外平気です
血も肉片も…なんて言っといてこういうのも変だけど、思っているほどグロテスクではないです。
毛は生きていたまんまだけど、血なんか多少ついているくらいでむしろ私が嫌なのは皮よりも毛についている虫だなぁ
さてこのぼろきれのようなもの。
これが皮です。
すでに毛はとってあります。
(石灰水に漬けると簡単に毛は抜けます)
ここまででもすでに結構時間がかかっているのだけど、これはまだまだ準備段階のようなもの。
このあとさらに脱脂やタンパク除去をして、それからいよいよなめし作業へと入っていきます。
皮から革へとなるまでには最低でも1か月はかかり、工程もたくさんあります。
前は思わなかったけど今は『革製品が高いわけだよね』って素直に思えますよ~(笑)
そうそう、さらにオモシロイ(すごい
)のは、我が家のなめしの工程はすべて夫のオリジナルだってこと
そもそも今現在個人でしかも手作業でなめしをやっている人が日本にはほとんどいないようです。
大きな工場で機械や特殊な薬品を使ってやっているところはいくつかあるけど、あまり参考にはならず。
やっと個人をみつけてもほとんどの方が詳しい作業工程や薬品などの名称、分量などはオープンにしていません。
なめしって“秘伝”らしいですよ
もし、我が家の工程でうまくなめせたら我が家もつくりますよ。
“秘伝の書byメイフラワーズ夫”そして特許を取ります
できたらすごいですよね
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